川瀬 泰雄の
my chronicle
40数年音楽の仕事に携わってきました。
いろいろな出逢いがありました。

 今まで作ってきた作品を少しずつ時間を見つけて、アップしていこうと思ってます。
相当時間がかかりそうですが
順不同で気の向くままにゆっくりやっていきます。


百恵に限らず、常にアーティストとは信頼関係を大事にして、仕事をしてきた。
ただ、どんなに親しくなっても馴れ合いになることだけは断固として避けてきた。
「写楽」にある篠山紀信氏の一文を抜粋させていただく。
 引退が決まった後に百恵の写真集を出すことになった。ぼくはその本に収録するためにヌードを撮らないかと誘ってみた。百恵の答えはノーだった。その理由のいくつかが「家庭に入る身だから」「自分の全部をさらけ出さなくてもいい」「現実としてみせなくて、夢の部分を残しておいたほうがいい」というようなものだった。
これらの答えは、百恵の性格をよくあらわしている。仕事でのいさぎよさの反面、私事については頑ななほどガードが固い。かなり大胆な衣装を着たりポーズをしても、要所はぴしゃっと押さえている。また撮影のときも、自分自身の中で準備が出来ていない無防備な状態で撮られるのを極端にいやがる。
これらのことは百恵をとり巻くスタッフとの間に一定の距離を生じさせる。おそらく百恵のブレーンの中で、最も初期の頃から、最も長い時間、百恵とともに音楽をつくりつづけてきたレコーディング・ディレクターの川瀬泰雄氏をして「ほんとういって、百恵って最後のところはいまだにわからない」といわしめるのだ。このことは百恵を誹謗中傷する言葉にはならない。そればかりか、このことが今日の百恵を築き、成立させているように思う。
ぼくは何度か百恵のレコーディングに立ち会ったことがある。その時川瀬氏をはじめプロデューサーの酒井政利氏、作詞家の阿木燿子氏、編曲家の萩田光雄氏、多くのスタジオ・ミュージシャン、それらの全員が百恵にあらん限りの愛をそそいでいるようにみえる。しかし、その愛の質はべたついたものでなく、かなり硬質なもののようにみえた。
すべてのスタッフは、百恵の才能ぎりぎりのところを要求しているようだったし、百恵もそれに最高に答えようとしている。このスリリングな光景は見ているものに緊張感を生む。百恵をとり囲むすぐれた頭脳(ブレーン)たちは百恵にものすごい愛を与えながらその反面、いいようのないほど冷ややかなのだ。
ぼくはこの緊張関係を美しいと思った。この相互に信頼し合いながら創作をしつづける者どうしが互いに踏みこまない神聖な距離。この無意識のうちに百恵が他者との間に保つ距離こそが百恵の秘密なのではないかと思った。

雑誌「BRUTUS」1984年7月15日号の【Et Tu, BRUTE】に書いた「ポップミュージックとの出会い」という文章
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